子宮頸がんは、日本では年間約15,000人が発症し、約3,500人が死亡している癌です。
この癌は発がん性のヒトパピローマウイルスの持続的な感染が原因で発症します。
近年、20代や30代の若年層の女性で増加傾向にあります。
子宮頸がんワクチン(ヒトパピローマウイルスワクチン)は初交前の女児が最も最適な接種対象者であり、予防効果はほぼ100%です。
初交後であっても接種意義は大いにあることが確認されています。
ただし、子宮頸がん検診によって前癌病変を早期発見することも重要です。
副反応は接種部位の疼痛、発赤、腫脹、軽度の発熱、倦怠感ですが、数日以内におさまります。
Hibとはインフルエンザ菌b型といい、冬のインフルエンザウイルスとは違います。
この菌は乳幼児に重い髄膜炎、敗血症の他、肺炎、中耳炎なども引き起こすことがあります。
日本では毎年600人ほど髄膜炎が発症し、約30%が予後が不良です。
Hibワクチンはこれらの感染症を予防するワクチンで、効果に対して各国では高く評価されています。
副反応は接種部位の発赤、腫脹、疼痛などです。
肺炎球菌は、多くの子どもの鼻やのどにいる、ありふれた菌です。
ふだんはおとなしいのですが、体力や抵抗力が落ちた時にいろいろな病気(感染症)を引き起こします。
最も恐れられるのは、髄膜炎や菌血症で、日本では毎年約200人の子どもさんがかかり、うち1/3くらいが命を奪われたり、重い後遺症に苦しんでいます。
肺炎球菌ワクチンはこれらの重い感染症を予防できる、子ども用のワクチンです。
副反応は接種後にたまに発熱や接種部位の腫れなどがありますが、他のワクチンと同じ程度です。